身体の動きと呼吸を合わせます。
サンチンの型(Sanchin)
真義館空手では、組手の型や古流の型を通して、技だけでなく心を磨く稽古を行います。
その中でも、一番最初に習うのが「サンチンの型」です。

■ サンチンとは
「三戦(サンチン)」とは、心(しん)・技(ぎ)・体(たい)の三つの戦いを意味します。
相手と戦う前に、まず自分自身と戦う型です。

■ 稽古の特徴
呼吸と身体の動きを一致させながら、ゆっくりと全身を使って動きます。
見た目は地味ですが、実際は非常に奥深く、筋肉・呼吸・精神をすべて使う稽古です。
一つひとつの動きに「心の静けさ」と「力強さ」を同時に込めます。

■ サンチンで学ぶこと
- 正しい姿勢:丹田(おへそ下)に力を集め、ブレない軸をつくる。
- 深い呼吸:吸う・吐くを意識し、心を落ち着かせる。
- 集中力:一挙手一投足に心を込める。
- 精神力:ゆっくり動く中で、自分の弱さと向き合う。
■ サンチンの意義
サンチンの型は、空手の基礎であり、人生の基礎でもあります。
どんなに激しい組手ができても、この型をおろそかにしては本当の力は身につきません。
静の中に動を見いだし、動の中に静を見いだす——
サンチンの稽古は、まさに心を整えるための「動く禅」です。

